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心の欠片 以前一度だけ歩いた道 もう殆ど忘れていたけれど ふと、ある場所に見憶えを感じて 僕は立ち停まる ここにもあったんだね 心の欠片 人は歩きながら知らぬ間に 心の欠片、落としているんだ あの賑わっていた交差点 ふと訪れた旅先の一点 心の欠片を落とすのは いつでもそんな何気ない場所 けれど後々そんな場所が ふと心に思い浮かんだり ふとまた訪れたくなったり そんなこと、あるでしょう そんな時はね 彼方に落としてきた心の欠片と 今ここにある心とが 互いを呼び合っているんだよ 僕は欠片を拾い上げる またここを訪れたのも 落としてきたこの欠片に 呼ばれたからかも知れないね 拾い上げた欠片は すうっと心に吸い込まれ おかえり、と一言呟いて 僕は再び歩き出す けれどその時、僕はまた 新たな欠片をその場所に 落としてきたかも知れないよ 今はまだ、わからないけれど >> Next |