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波紋
ぴぃんと張り詰めた
鏡のような水面に
無数の雨が落ちて
無数の波紋が産まれて
幾重にも拡がってゆく
水面を拡がる
無数の輪と輪
近づいて、出逢って
そうして束の間
触れ合い
重なりあうけれど
何事もなかったかのように
無数の輪は形も乱さず
そっと互いを
すり抜けてゆく
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