朝の砂丘 まだ誰ひとり足跡を 刻んでいないまっさらな 砂丘を見たいと思うなら 朝一番に来てみるといい 砂丘は夜に癒される 人足が途絶えた夜の闇の中 昼に無数に刻まれた 観光客の足跡を 夜風が砂で埋めてゆき 砂丘は朝に生まれ変わって 足跡ひとつないまっさらな 姿を君に見せるだろう 前に砂丘へ行った時 そんな話を聞いたんだ でも行ったのは 朝一番じゃなくってね 砂はもう足跡だらけ、だったけど さあ、もう今日も終わりだね おやすみなさい。目を閉じて この一日に無数の人が 無数の足跡刻んだね ずうっと先へ進んだ人も 少ししか進んでいない人もいる 刻まれた無数の足跡見比べて 人より進んでなかったり 取り残された気がしたり そんなこともあるけれど 無数の人が無数に生きた一日も 朝には生まれ変わるんだ 今日刻まれた足跡も 夜風が全て埋めてゆき 次に目を開けたら君は朝の中 足跡ひとつないまっさらな 生まれ変わった一日の中 君より先にその一日を 生きてる人はいないから まっさらに生まれ変わった一日を 皆がはじめて生きるのだから だからもう 心配せずに、おやすみなさい >> Next |