Diary 平成二十一年 水無月 ■2009/6/6 土 新しく転入した、ということで、色々な書類に「埼玉県さいたま市」という住所をイヤというほど書いてきたのだが、この「埼玉県さいたま市」という住所。なんで「埼玉県」と漢字で書いたその次に「さいたま市」と平仮名で書かねばならんのだ? と。転入早々から疑問に思う。 もうひとつ。このさいたま市についてふと思うこと。それは「同じ地名のついた駅名が多すぎる」ということ。つまり、浦和地区には「東西南北浦和駅」の4駅に「中浦和駅」、「武蔵浦和駅」、「浦和美園駅」、そして「浦和駅」が。大宮地区には「東西北(南は無いらしい)大宮駅」の3駅に「大宮公園駅」と「大宮駅」が。そして与野地区には「北与野駅」、「南与野駅」、「与野本町」と「与野駅」が…、という具合。つまり「ナントカ浦和駅」が8駅、「ナントカ大宮駅」が5駅、「ナントカ与野駅」が4駅と。初めて住む人には非常によく判らない状態になっている。まぁ少し住めば使う駅は限られるので問題はないのだが。 あと最後にひとつ。 「中央区」があるのに何故「さいたま市役所」は中央区に無いのだ? 政令指定都市さいたま。 ■2009/6/17 水 通学時間帯とはあまり重なっていないのでまだマシなのだが、朝も夜も電車はそこそこ混む。気合入れて行かないと乗れない降りられない、だとか身動きできない、というほどではないが、あまりチョロチョロもできない、というくらい。 このくらいになると車両の乗る位置もだんだん固定してきて、朝は大体優先席のある位置に乗っている。優先席はたまに空きがあるくらいで大体埋まっている。といっても、座っているのは特に優先する必要のない人ばかり。まぁ、そういう人が来たら優先、という意味で、普段は誰が座ろうと問題はない(と、自分は思っている)のだが、優先席に座っている人も寝てるんだか何なんだか、顔を上げることがないので、今日は優先席に座った人の前で、カバンに「おなかに赤ちゃんがいます」の札を付けた妊婦さんが気づかれることも無くずっと立っていた。 自分はその隣の隣に立っていたのだけど、自分の前で座っている人が次の駅で降りることは判っていたので、駅に着いてその人が立った瞬間に、空席目指して寄ってくる流れをブロックしてこっちに座っていただいたのだけど、そうでもしないと妊婦さんが優先席に座れない…というのも何だかなあ、と思う。 座る人が誰もいないのに優先席だからと空席にしておく必要はない。だが、寝てたから気づかなかった、ということではない。優先席に座ったのなら、寝ず寝たふりもせず、他に優先させるべき人がいないかどうか、少しは周りに気を払うべきでないんかい、と。常々そういう感じがする。 自分に関していえば、本当にガラガラな時くらいしか座らないので特に譲ったこともない。子供の頃バスなんかで「子供が座席に座るもんじゃない!」と言われて育った方なので、何か座るのもあずましくないし。 ■2009/6/23 火 エスカレータを左に詰めて乗る風習、がいまいちよく判らない。右側をエスカレータの上を更に歩いて急ごうとする人のために空けるため、というらしいのだけど、エスカレータの上を歩くのは禁止行為、乗っている人の脇を掠めてゆくのは危険行為、ということなので、そのために空けるというのは論外だし、当然エスカレータを設置している施設側でそういう統制をしているわけでもない。 風習、と書いたのは、それがルールともマナーとも思えないからで。例えば逆に施設側が「エスカレータは左側の手すりにつかまって、右側は歩く人のために空けてお乗りください」という統制をしたらどうなるだろう。多分、「エスカレータの上を歩くのは危険!」だとか「左手を使えない人に配慮していない!」だとか、そういう反発が起きるような気がする。 まぁぱっと見左側にばかり過重が偏り続けている現状も機械にはよろしくないだろうし。つまり、ルールと呼ぶにもマナーと呼ぶにもしっくりこないのだ。でも、それを当然のように皆が自然とそうしている状態。だから、何かおもしろい「風習」だなぁ、と思う。 で、どうしてそういう風習ができたのか。これは多分「先を急ぐ人のために空けてあげる」という、善意というか気遣いというか配慮からそうなったわけではない気がする。 それはそうしたエスカレータで注意書きどおり、左右どちらかの手すりにつかまってステップの中央に立って乗ってみたり、お子様の手をとって同じステップに並んで立って乗ったりしてみると何となく判るだろう。そうするとすぐに後ろからカツカツと昇ってくる足音がして、自分の後ろで止まる。そして後ろから苛立ちが伝わってくる。チッという舌打ちもされるくらいだから、人によっては「どけコラ」くらい言う人もいるだろう。 そうした苛立ちに気圧されて、ルールに従って乗っていたに過ぎない人は、仕方なくステップの脇に寄る。そして、同じことが繰り返されるうちに、人は後ろからくる苛立ちを未然に避けるため、自然とステップのどちらか端に寄って乗るようになり、最終的には何となーく正しく乗る人皆が左側に寄って乗るようになってしまったのだろう。 つまりこれは、ルールなのかマナーなのか、という以前に、本来あるべきルールやマナーが苛立ちに負けている状態、と言えるのかも知れない。 …という自分はどちらかというと、人が乗っている昇りエスカレータの上を、人の脇を掠めて歩いて昇って行こうとする人よりは、人が乗っていないエスカレータを逆向きに歩こうとする人の方が好きだ。 |