誰もいないので人目を気にすることもなく、ライトで樹木を照らしながら歩いているとすぐに、まさに羽化中の蝉の集団に出逢った。木によっては枝々に鈴生りの、羽化したての白い蝉たち。割れた殻から白い背を覗かせている蝉。空蝉にぶら下がり羽根を伸ばしている最中の蝉。まだ幼虫の鎧を纏ったまま枝を登っている蝉。羽化の様々な過程の蝉がいるので、短時間で蝉の羽化のプロセス全てを観察することができた。
土色の殻が割れ、その割れ目から緑かかった白い蝉が背を盛り上げてくる。そうして、丸めた躰を伸ばしながら殻を出て、縮めた羽根を伸ばしてゆくその樣は、まるで種の発芽のようで。それはただただ、美しかった。
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※虫が苦手な方は閲覧注意
■2011/08/14 日 〜 8/20 土
北海道へ帰省中です(今年は車ではなく飛行機で)。
機窓から、雲海を貫いて頂を覗かせている富士山が見えました。